万華鏡の世界

自分と自分と時々君

人生を楽しくする工夫

 以前アスクで来た質問の回答です。まとまっているので載せておきます。

 

 楽しく生きていくのに絶対必要なことって実はないんですよね。なぜなら楽しい時って、何もなくても楽しいですから。そういう理屈っぽいことじゃなくて!と言いたくなると思うので、私が考えて実行していることを例にして話を続けたいと思います。

 楽しく生きていくのに必要なこととして私が最も重視しているのは、何もしてない状態でも楽しくなれる健やかな精神です。ですから、まず、健やかな肉体づくりは不可欠だと思います。そのために何が必要かご自身で考えてみましょう。例えば軽い運動として散歩やジョギングを生活に取り入れる。食事もなるべく多くの食材を使うように心がける。規則正しい生活というのも健康に必要ですから、ある程度守ると良いでしょう。

 この時点で勘の良い人はお気づきでしょうけど、生活を彩るものとして活動やモノのバリエーションというものが1つの鍵になってくるのではないでしょうか。人生、時間とはすなわち生活です。「当たり前だ」と思うかもしれませんが、豊かな生活が一体何なのかを考えた時、「生活パターンを無理に固定化しない」という考え方を取り入れることが豊かな生活のひとつの形であると私は思います。もちろんそうでない豊かさも存在すると思いますが、長くなるので今回は言及しないことにします。でも、時間割のようにやるべきことややりたいことを曜日ごとに固定すると、実は精神衛生に良くないのです。健やかな精神を今回は目標にしてますから、時間割のような効率的なやり方というのは不合理であると考えます。健やかな肉体づくりのためにやることは、必要最低限にとどめて、自分の負担にならないよう上手く工夫しましょう。毎日しても良いし、ジョギングなら週2,3回でも十分だと思います。食事は1週間で見たときにさまざまな食材がとれているように調整する程度で大丈夫です。

 あとは自分のやりたいことは何なのか日々考えて実行します。今私が一番やりたいことは何か、その見極めを行います。これは実は難しいことで、やらなければならないことをやりたいことにできるだけ移行したり、自分の人生において何が重要なのか考えたりすることで徐々に形になっていきます。常に意識することで、平日の帰宅後や休日の朝起きてすぐに「私が今やりたいことはこれだ」と決められるようになります。何も、絶対に何かを進めなければならないというわけではありません。「私が今一番やりたいことはだらだらしたいことだ」と思ったならそうすれば良いのです。最低限「本当はこれがしたかったのに、違うことをしてしまった」というような後悔をしないように過ごせさえすれば良いのです。やりたいことをやっていれば自然と楽しくなってきますが、私が注意しているのは特定の行為をし続けるということによって、意識まで偏るということがないようにすること。例えば毎日音楽をしている時期があっても、自分の中でその行為に対して飽きるということがないように工夫するのです。「音楽をする」といっても様々な作業がありますから、そういう意味でバリエーションを絶やさないようにしています。

 そして、さまざまなものに興味や関心を向けること。これを意識するのは非常に難しいですが、まあそう気負いせず、気楽にいきましょう。例えば好きな人が文学に興味があるなら、その人の好きな本を試しに読んでみるのです。読めなかったら最後まで読む必要はないです。その人から自分が読めそうなものを紹介してもらうのも良いですね。とにかく、まず周りにいる他者を肯定するのです。そして、人の好きなものになんとなく興味を示してとりあえず調べてみる、やってみる。このフットワークの軽さが大事です。例えばTwitterをしていると様々な情報が流れてきますね。誰かが音楽を貼り付けたり、画像を貼り付けたりしていますね。その音楽を実際に聴いてみる。そんなちょっとしたことで関心は広がっていきます。やりたくない時は無理にする必要ありません。そういう時はきっと疲れていたり、余裕がなかったりするのです。その場合はしっかり眠りましょう。休養も健やかな精神を築くのに必要なことです。

 最後に、これは一見あまり関係がないように思われますが、他者を肯定するのと同様に自分を肯定するということに意識を向けてみてください。自分は居ても良いんだという絶対の自信を持てるようになれば、何もしてなくても焦ることなく、その場を楽しむことができるようになります。これが実は一番難しいですが、できるようになれば人生がつまらなく感じるということはなくなります。自分という存在を肯定するのに必要なことはないです。ただ、紆余曲折を経なければそういった自己肯定感というのは持ちにくいかもしれないなと周りを見ていて思います。「根拠のない自信を持とう」という話を私は側にいる人と良くしますが、どうやってそういう自信が持てるようになったのかは実は私には分かっていません。ただ、ある時ふと、「自分は生きていても良いんだ!」と思えるようになったのは確かです。宗教を信仰することによって、あるいは哲学することによって、あるいは夢に生きることによって、それと近いことを為すことはできるかもしれません。この辺りは模索し、考えていくほかありません。

 以上が私の実行している人生を楽しくする工夫です。参考になれば幸いです。